業務担当者向け、労働保険・社会保険の「電子申請」ってどうやるの??

社会保険・労働保険の手続きを紙で申請する場合、行政の窓口へ持参するか郵送することになり、時間や切手・封筒などの経費が掛ってしまいます。電子申請で行えば紙での申請と比べて時間と経費を削減できますしペーパーレス化にも貢献できます。

 

「電子申請を行いたいけどやり方がわからない」、「以前やってみたけど断念した」という方は、この記事を一読ください。電子政府の総合窓口e-Gov(以下e-Gov)を利用した電子申請の始め方について最低限に必要な情報に絞って説明します。ここでは法人・個人事業の代表者に代わって手続きをする業務担当者が使用することを想定しています。

 

日常業務で行う申請のほとんどが電子申請で行えるようになりましたので、行政窓口が開いている時間など気にせずお使いのパソコンからいつでも申請できるようになります。

 

注)e-Govとは、行政情報の検索・案内や行政機関に対する申請・届出等の手続をインターネットを通じて提供するサービスのことです。 ※e-Govポータル

 

電子申請のメリット

電子申請とは、現在紙によって行っている申請や届出などの行政手続を、インターネットを利用して自宅や職場のパソコンを使って行えるようにするものです。

  1. 行政窓口の開設時間を気にする必要はありません
    時間にとらわれず24時間いつでも申請することが可能です。
  2. どこからでも申請可能
    自宅や職場を問わずインターネット環境があればどこからでも申請することができます。
  3. マイページで状況をすぐに確認
    申請した手続は、ご自身のマイページ上に一覧で管理され、処理状況や提出先機関からの通知等をe-Govアプリがインストールされたパソコンがあれば、どこからでも確認できます。
  4. パソコン上だけで手続が完了
    自宅や職場のパソコンから、申請・届出から電子納付、公文書の取得までを一貫して行えます。
    行政機関の窓口へ出向かなくてすむため、移動時間や待ち時間を気にする必要はありません。

 

電子申請の利用準備

電子申請を行う方法として主に2種類の方法があります。電子証明書を必要とするe-Govアカウントを利用する方法とGビズIDアカウントのみを使用する方法があります。

電子証明書  OR  GビズID

電子証明書             GビズID

電子証明書を使用する場合、電子証明書を取得するのに手数料がかかります。e-Govアカウントを使用する場合とGビズIDアカウントを使用する場合とでは申請できる手続きの種類に違いがありますが、使用頻度が高い申請手続きについてはGビズIDアカウントで十分対応できますので、ここでは無料で使えるGビズIDアカウントを使用して電子申請を行う方法で進めていきたいと思います。

 

GビズIDアカウントの申請の流れ

 

GビズID申請流れ

 

GビズID申請書の作成

e-Govにログインするために「gBizIDプライム」を取得します。

GビズIDにはgBizIDプライム、gBizIDメンバー、gBizIDエントリーという3種類のアカウントがありますが、gBizIDエントリーでは申請できる行政手続きが制限されます。gBizIDメンバーはgBizIDプライムを取得後に手続きする担当者が複数名いる場合に使用するIDです。権限の一部を与えてアカウントを使用して貰うといった使い方をします。先ずはgBizIDプライムを取得します。

 

インターネットで「GビズID」と入力して検索して「gBizID」のホームページを開いてください。

以下の画面が表示されている事をご確認ください。

 

gBizIDホームページ

 

「gBizIDを作成」をクリックするところからスタートです。

 

gBizIDを取得するために必要なもの

1,申請には書類郵送申請とオンライン申請の2通りの方法があります。

  1. 書類郵送申請
    発行までに1週間程度かかります。
  2. オンライン申請
    最短即日発行できますがマイナンバーカードをお持ちの代表者の方のみがご利用いただけますのでここでは割愛します。

 

2,準備が必要なもの

「パソコン」「スマートフォン」、事前に「印鑑証明書」の取得と「印鑑」、gBizIDにログインするための「メールアドレス」と「パスワード」もご準備ください。

※パスワードポリシーは以下の通りです。
•半角英数字等で8文字以上
•パスワードの連続間違え10回で、パスワードロックをする
•使える文字種
半角英数字、半角スペース、
半角記号!”#$%&'()*+,-./:;<=>?@[\]^_`{|}~
•単純なパスワードについては、セキュリティの観点から登録できません。

 

GビズIDクイックマニュアルも併せて準備ください

 

準備ができましたら

 

GビスID申請

 

「gBizIDプライムを書類郵送申請する」をクリックし、次の画面の下部にある「申請を始める」をクリックして申請書作成に必要な貴社についての情報を入力します。

GビスIDクイックマニュアルを参照しながら入力するとスムーズです。

 

必要事項全て入力した後、書類を印刷し以下を記入の上、下記宛先へ郵送してください。

 

GビズID申請書類

 

不備がなければ1週間程度以下のメールが届きます。

 

メール案内

URLをクリックしてワンタイムパスワードを入力し、パスワードを登録してGビズIDの取得は終了です。

 

これまではe-GovアプリにログインするためのIDを取得するための作業でした。

 

次に申請書を作成するソフト(e-Govアプリ)のインストールです。

 

e-Govアプリのインストール

 

パソコン環境の設定

 

e-Gov電子申請HPページの利用準備より進めます。

e-Govアプリのインストールはこちらから

e-Gov電子申請ホームページTOP画面「利用準備」をクリック

パソコン環境の手順は次の通りです。アカウントの準備から進めましょう!

 

パソコン環境設定手順

①アカウントの準備は既に終了しておりますので作業は不要です。②からスタートです。

ブラウザの設定でポップアップブロックの解除を行います。

③「e-Gov電子申請アプリケーションのダウンロード」をクリックしてインストールを行います。

アプリケーションのインストールの手順

「e-Gov電子申請アプリケーションのダウンロード」ボタンは利用準備画面の下部にあります。

インストールプログラムに従って操作すれば簡単にインストールが完了します。

 

以上でインストールは終了です。

 

e-Govアプリ Windowsのスタートボタンからアイコンをクリックしてログインしてください。

 

GビスIDでのログインはこちらです。

GビスIDログイン

 

 

最後に

e-Gov電子申請の入力フォームは日頃、届出業務を行っている方にとっては馴染みのあるものですが、パソコン上で入力するために入力方法に規則があります。

慣れない内は手続き毎に「電子申請方法別利用案内」がありますので確認をしながら入力することをお勧めします。

 

また、入力後「内容を確認」ボタンをクリックする前に2つ左にある「申請データを保存」をクリックしデータを保存しておくことをお勧めします。申請書に不備があり「返戻」となってもマイページ下部にある「作成済みの申請書を読込」から保存したデータを読み込んで不備の箇所だけを修正して再申請できます。

データを保存していなければ「返戻」となると最初から申請書を作り直すことになります。

 

慣れれば紙で申請するよりも速く書類を作成できますので、是非チャレンジしてみてください。